アクティブリーダープロジェクトって何?


 正式な名称は「地域復興 ~船高アクティブリーダー育成プロジェクト~」で,福島県教育委員会の「子どもがふみだす ふくしま復興体験応援事業」に応募し,採択された取り組みです。
 このプロジェクトのねらいは,生徒たちが,東日本大震災・原発事故で避難を余儀なくされた都路地区の方々と交流し,「過去・現在・未来」を「知って」「聞いて」「見て」「まとめて」,それを他県の高校生に伝え交流する。さらに自分たちの考えを深め,地域のリーダーとしての資質・能力を育てることです。
 この活動を通して,地域をよく知り,地域に必要なことを考え,自ら積極的に行動する,そういう「地域のリーダー」が育ってくれれば素晴らしいことだと思います。
 都路地区の皆様にたくさんお話を聞かせていただき,見学もさせていただきました。田村市役所の皆様にはあらゆる段取りをしていただきました。また、山形県の左沢(あてらざわ)高校との交流会も、平成29年度に続き、平成30年度も実施できることになりました。多くの方々の御協力をいただいていることに心より感謝申し上げます。

平成30年度の活動
 1 都路灯まつりでのプレゼンテーション・ポスター発表 (8/4)
 2 アンケート調査(8月上旬)
 3 山形へ行こう (11/14)
 4 子どもがふみだす ふくしま復興体験応援事業 成果発表会(1/19)                

平成29年度の活動
 1 自分で確かめる (7/31)
 2 「復興」という言葉の意味 (8/10)
 3 山形へ行こう (8/30)
 4   「知る」「調べる」「発表する」「行動する」
 5 「学校自慢コーナー」をご覧下さい
 6 子どもがふみだす ふくしま復興体験応援事業 成果発表会(1/27)

日誌

山形へ行こう

2017年8月30日 15時49分

ポスターづくりに励んでいます 8月10日のブログでもお知らせしたように,本校は,福島県教育委員会の「子どもがふみだす ふくしま復興体験応援事業」に事業案を提案したところ,無事採択していただきました。

 校内では,「地域復興 ~船高アクティブリーダー育成プロジェクト~」という名称で,1・2年生と生徒会役員30名が活動しています。
 「他県へ復興をアピールする」って何県に行くの? と思いますよね。実は,山形県立左沢(あてらざわ)高等学校と交流会をする予定になっていて,現在少しずつ準備を進めています。左沢高校と言えば剣道の強豪校で,全国的にも有名ですね。
 ということで,この本来のプロジェクト名が少々長いため,校内では「山形へ行こうプロジェクト」で通っています。
生徒が取ってきたたくさんのメモ 月曜日の放課後は,左沢高校との交流会に向けて準備をしました。都路で聞かせていただいた話やその感想をまとめて,発表するためのポスターづくりです。生徒たちは「農林水産業」「人」「経済」の3つの班に分かれて作業をしています。
 その元になっているのは,生徒たちが一生懸命取ってきたメモです。
 都路に実際に行ってみて,説明を聞いて,直接会話して,施設を見学して,・・・高校生の目線でどう思ったのかどう感じたのか,そして,都路の方々が復興のためにどれだけ頑張っているのかを上手にまとめ,左沢高校の生徒たちに,しっかりと伝えて来てほしいと思います。
 さらに,いろんな交流を通していろんな考え方に触れ,自分の世界を広げて来て下さい。

  

  

「復興」という言葉の意味

2017年8月10日 15時46分

グループ協議の発表 今日も都路に行って来ました。
 昨日のタイトルも都路だったのに,また都路? 都路が好きなの? と思われる方,そのとおりです。
 実は,本校は,福島県教育委員会が行っている「子どもがふみだす ふくしま復興体験応援事業」に,「風評被害などを経験した地域との交流を行い,地域の復興を考え,他県へ復興をアピールする」という事業案を提案したところ,無事採択していただきました。
 校内では,「地域復興 ~船高アクティブリーダー育成プロジェクト~」という名称で,1・2年生と生徒会役員30名が活動しています。
 ということで,今日は都路で被災し避難を余儀なくされ,避難指示解除後いち早く帰還した4名の方々の話をお聞きしました。話を聞かせていただいたのは,川魚の養殖場を復活させた吉田栄光(えいみつ)さん,最初に帰還して農業を再開した坪井久夫さん,帰還した人達が集まれる場所が必要と考え「よりあい処 華」を始めた今泉富代(ひさよ)さん,90年続く旅館を再開させた吉田幸弘さんです。そして,進行役として復興応援隊理事長の佐原さんに,ファシリテーターとして隊員の渡辺さん,山代さんにもお手伝いいただきました。
 午前中は,都路公民館で,この4名の方々にお話を伺いました。避難指示解除後,どの方も故郷の復興を願いいち早く帰還し,互いに背中を押しあいながらここまで前進してきた方々です。直接お話をお聞きでき,皆さんの体験談は心に響きました。
 発表の後は,4名の方々にも生徒のグループに入っていただき,質問に直接答えていただきました。生徒たちもたくさん質問し,とても活発な協議になりました。皆さんの思いに直接触れることができ,生徒たちは「復興」という言葉の意味をより深く理解できたと思います。
 午後は,吉田栄光さんの経営する川魚の養殖場と,坪井久夫さんの経営する農園を見学させていただきました。全国各地で食べられているヤマメやイワナは,ここから出荷されています。山奥にある魚の養殖場は水が命。ここでしかできない仕事だそうです。坪井さんの作るトマトは甘くて本当に美味しかったです。坪井さんには,若い人達がたくさん集まる賑やかな場所を作りたいという夢があり,その実現に向けて今も奮闘しています。
 どの方も「自分のためだけではなく,都路の未来のために,未来の子どもたちのために頑張っている」と話されたことです。自分も大変だけれども,いつまでもそう言っているわけにはいかない,都路の未来を創るために頑張っている,そういう熱い思いが都路を支えているんだと感じました。
 今回は,田村市役所の鎌田さんをはじめ,市役所の方々には大変お世話になりました。本当にありがとうございました(実は,7月31日(月)のブログに書いた鎌田さんのお話もこの活動の一環でした)。おかげさまでとても充実した一日になりました。今日のこの体験を,他県の高校生にしっかりと伝え,交流を深めてきます。これからもよろしくお願いいたします。

吉田栄光さん 坪井久夫さん 今泉富代さん

吉田幸弘さん 「よりあい処 華」のみゃーこちゃん 都路のお店 DOMO(どーも)

吉田さんの養殖場にて 坪井さんの農園でトマトをいただきました 都路スイーツ「結」で記念撮影

自分で確かめる

2017年7月31日 15時43分

鎌田様のお話 船引高校もいろんなことに取り組んでいますが,今年の新企画は「地域復興 ~船高アクティブリーダー育成プロジェクト」。これは,将来の地域のリーダー育成を目的とした企画です。というと堅苦しく聞こえますが,この地域の未来を創る船引高校生が,自分たちで地域の課題を知り,自分の考えをまとめ,それを発信していくという取り組みです。具体的には,東日本大震災と原発事故で大きな被害を受けた都路地区の「その時から今まで」「今」「これから」を,生徒たちの手でまとめさせたいと思います。
 このプロジェクトに参加しているのは,生徒会役員を含む1年生11名,2年生19名の合計30名です。7月25日(火)に,生徒たちが都路地区の風評被害を話し合い,「農林水産業」「人」「経済」の3つの班に分かれて考えることにしました。
 そして今日は,田村市協働まちづくり課課長の鎌田様においでいただき,原発事故当時の田村市の被災状況や対応などをお話していただきました。大地震が発生した日は,NHKののど自慢放送のために総合体育館の会場準備が終わったところで,そこを急遽撤去して避難者を受け入れたそうです。また,現在の都路町の帰還率は世帯数では89.4%,人口では86.0%となっているとのことでした。
 お話を聞いた生徒たちからは「当時の家畜の管理はどうしていたんですか?」「再開できない事業はあるんですか?」などいろいろな質問があり,鎌田様には一つひとつの質問に丁寧に答えていただきました。お忙しい中おいでいただき,長時間お付き合いいただき本当にありがとうございました。
 今後は,実際に都路地区を訪れて住民の方々から直接お話をお聞きし,生徒たちが自分の目で見て,自分の耳で聞いて,自分の心で感じたことを,自分の頭と手で考えをまとめさせます。今後の展開にご期待下さい。

鎌田様のお話 グループ討議の様子 グループ発表の様子