「復興」という言葉の意味
2017年8月10日 15時46分 今日も都路に行って来ました。
昨日のタイトルも都路だったのに,また都路? 都路が好きなの? と思われる方,そのとおりです。
実は,本校は,福島県教育委員会が行っている「子どもがふみだす ふくしま復興体験応援事業」に,「風評被害などを経験した地域との交流を行い,地域の復興を考え,他県へ復興をアピールする」という事業案を提案したところ,無事採択していただきました。
校内では,「地域復興 ~船高アクティブリーダー育成プロジェクト~」という名称で,1・2年生と生徒会役員30名が活動しています。
ということで,今日は都路で被災し避難を余儀なくされ,避難指示解除後いち早く帰還した4名の方々の話をお聞きしました。話を聞かせていただいたのは,川魚の養殖場を復活させた吉田栄光(えいみつ)さん,最初に帰還して農業を再開した坪井久夫さん,帰還した人達が集まれる場所が必要と考え「よりあい処 華」を始めた今泉富代(ひさよ)さん,90年続く旅館を再開させた吉田幸弘さんです。そして,進行役として復興応援隊理事長の佐原さんに,ファシリテーターとして隊員の渡辺さん,山代さんにもお手伝いいただきました。
午前中は,都路公民館で,この4名の方々にお話を伺いました。避難指示解除後,どの方も故郷の復興を願いいち早く帰還し,互いに背中を押しあいながらここまで前進してきた方々です。直接お話をお聞きでき,皆さんの体験談は心に響きました。
発表の後は,4名の方々にも生徒のグループに入っていただき,質問に直接答えていただきました。生徒たちもたくさん質問し,とても活発な協議になりました。皆さんの思いに直接触れることができ,生徒たちは「復興」という言葉の意味をより深く理解できたと思います。
午後は,吉田栄光さんの経営する川魚の養殖場と,坪井久夫さんの経営する農園を見学させていただきました。全国各地で食べられているヤマメやイワナは,ここから出荷されています。山奥にある魚の養殖場は水が命。ここでしかできない仕事だそうです。坪井さんの作るトマトは甘くて本当に美味しかったです。坪井さんには,若い人達がたくさん集まる賑やかな場所を作りたいという夢があり,その実現に向けて今も奮闘しています。
どの方も「自分のためだけではなく,都路の未来のために,未来の子どもたちのために頑張っている」と話されたことです。自分も大変だけれども,いつまでもそう言っているわけにはいかない,都路の未来を創るために頑張っている,そういう熱い思いが都路を支えているんだと感じました。
今回は,田村市役所の鎌田さんをはじめ,市役所の方々には大変お世話になりました。本当にありがとうございました(実は,7月31日(月)のブログに書いた鎌田さんのお話もこの活動の一環でした)。おかげさまでとても充実した一日になりました。今日のこの体験を,他県の高校生にしっかりと伝え,交流を深めてきます。これからもよろしくお願いいたします。