日誌

TAMULOVE PROJECT日誌

地域の方々への恩返し

完成したかわいい「犬」 今日は,3年生の総合的な学習の時間「キャリアップスタディ」の講座の1つとして取り組んできた「つるし雛づくり」「お人形様づくり」の最終回,今年度の「TAMULOVE PROJECT 2017」の最終回でもありました。この2つの講座を選択した生徒たちは,地域の方々への恩返しという意味を込めて,熱心に作業に取り組んできました。
 「つるし雛づくり」では今年の干支にちなんで全員で「犬」をつくりました。細かい作業が多く,総合的な学習の時間1時間では時間が細切れになり,完成するまでには時間がかかるようです。それでも指導していただいているUDCTの皆様は根気強く教えてくださり何とかつるし雛の形になりました。
 この可愛らしい犬たちで作った「つるし雛」を,2月24日~3月10日にUDCT(栄町の郡山信用金庫向かいにあります)で展示してくださるそうです。作成した生徒の皆さんたちはもちろん,友達やご家族の方々もぜひご覧ください。
完成した「お人形様」 「お人形様づくり」はミニチュアとはいえ,立派なお人形様が完成しました。前回までに土台・手・剣などをつくりましたが,これもそんなに簡単なものではありませんでした。予定していた時間では厳しかったようで,今日に向けて吉田先生と宗像先生には少し手伝っていただきました。
 今日は,杉の葉を髪の毛に見立てて頭に付け,顔をつくり,剣を着色する作業を行い,何とか完成にこぎつけました。最後は全員で記念写真撮影。完成した「お人形様」は,正面玄関前に飾ってありますので,来校した際にはぜひご覧ください。
 このような取り組みができるのは,船引高校の生徒たちを大切に思って下さる地域の方々の温かい気持ちがあるからこそです。お忙しい中ご協力いただきました「町の先生」「復興応援隊」など関係の皆様に心より御礼申し上げます。
 来年度はさらにブラッシュアップした「TAMULOVE PROJECT」ができるよう,検討してまいりますので,よろしくお願いいたします。

  

  

町の先生大行流会

NPO法人くらスタ代表 佐原様のお話 11月30日(木),田村市復興応援隊が企画した「町の先生大交流会」に参加しました。この時の様子が,12月4日(月)の福島民友新聞に掲載され,ご覧になった方々も多いと思います。
 この交流会は,「TAMULOVE PROJECT」でお世話になった方々が,それぞれがどんなお話や講座を行ったかを知り,これからどんな可能性があるのかを気軽に話し合う内容で,常葉の文化の館に約20名の方々が集まりました。
 開会のことばの後,私から皆さんに昨年度からの御礼を申し上げ,このプロジェクトのねらい・経過・成果などをお話ししました。そして,応援隊が作成して下さった動画を見て互いの講座内容を知り,生徒の感想を通して反応や変化に触れ,これからの可能性も紹介していただきました。動画も分かりやすく生徒たちの感想も簡潔にまとめていただき,ありがとうございました。
 このプロジェクトで,生徒たちには新たな出会いや新たな発見がありました。生徒たちの活動の様子や感想から,地域理解と地域への愛着は確実に芽生えたと思います。
出席者の皆様 出席者の一人が「校長先生,気を悪くしないで下さい。船高に行くまでは昔のイメージがあり,何を話せばいいのか自分の話を聞いてくれるのか本当に心配でした。でも生徒の挨拶や礼儀は素晴らしく話も熱心に聞いてくれ,イメージは全く変わりました」という話をして下さいました。やはり,実際に生徒たちに接することで,理解を深めていただけるんだと強く思いました。
 それにしても,集まった皆さんにはパワーがあります。県外からおいでになり田村市に住んでいる方も何人か参加していて,皆さん非常に意欲的です。この交流会のおかげで,地域で頑張っている方々の横の繋がりができ,その輪の中で船引高校を盛り上げていただける,こんなに嬉しいことはありません。
 地域の方々が地域を何とかしなければと思い,若者に期待をし,そのための人材育成には協力を惜しみませんよ,と熱いエールをいただけた時間でした。応援隊の皆様ありがとうございました。

田村の歴史

 11月24日(金)は,1年生が「復興応援隊との合同企画」,2年生が「体験発表会」,3年生が「キャリアアップスタディ」と内容が盛りだくさんでした。2年生の「体験発表会」は,すでにお知らせしましたので,今日は1年生と3年生の様子を紹介します。
 1年生の「復興応援隊との合同企画」は,船引町出身の歴史愛好家「三輪忠仁先生」においでいただき,田村市の歴史について教えていただきました。
 復興応援隊のペーパーによると,三輪さんは「独特なセンスを持つ歴史マニア。田村市に伝わる歴史や伝説をブラタモリ的な視点で説明」と紹介されています。私は途中から参加し,それまでの話を聞き逃してしまいましたが,坂上田村麻呂軍がこの地に進軍し,この地を治めていた「悪路丸軍」「大多鬼丸軍」を破ったとのこと。そういえば,滝根の仙台平には「大多鬼丸首塚」があります。朝廷に逆らった人たちには「鬼」がつけられてしまうそうですが,大多鬼丸は人々からは愛されていたんだそうです。それが首塚として今でも残されているんでしょうね。
 3年生が作っている「お人形様」の本物は,三春町からいわき市に通じる「磐城街道」沿いにあり,坂上田村麻呂が進軍した方向です。もしかすると当時の人々にとっては,「悪疫=坂上田村麻呂軍」だったかも・・・と考えてしまいます(あくまで私見です)。
 最後に先生は「歴史は人の生き方を知ること」「悪いと言われる方の経緯や背景を知ってほしい」「決して鵜呑みにしないことが大切」と話されました。お忙しい中,貴重なお話を聞かせていただき,ありがとうございました。

  

 3年生のキャリアアップスタディ中の講座「お人形様作り」「吊し雛作り」も佳境に入って来ました。
 お人形様の「手」「髪の毛・髭」「槍」などがだんだんできあがって来ました。土台になる骨組みもできあがりつつあります。どんな具合にできあがるのが楽しみです。まだ飾る場所を決めていないとのことなので,ぜひ正面玄関前に飾って来校する方々に見ていただきたいと思います(「お人形様」について知りたい方は,こちらからご覧下さい)。

お人形様の手のひら お人形様の土台 お人形様の髪と髭

 吊し雛作り班は全員で犬を作っていて,外側はだいたい完成し,中に綿を入れる段階になりました。もうすぐ完成するようです。毎年冬に開催されている「栄町つるし雛まつり」の中に飾っていただけるとのこと。楽しみですね(昨年の「栄町つるし雛まつり」はこちらからご覧下さい)。

完成品 女子は楽しそうです 男子生徒も上手です

 ということで,本校では1年生から3年生まで全学年が「地域を知る」活動を行っています。これらの活動から学んだことを生かし,郷土を愛し地域を盛り上げ地域社会をリードしていって下さい。

学年1クラス(2学年 体験発表会)

2年生全員で町の先生たちに感謝!! 今日の5,6校時に,2学年は体験発表会を行いました。
 発表会の内容は,2学年の生徒たちがチャレンジしてきた「アクティブリーダープロジェクト(山形県立左沢高校との交流会)」「デュアル実習」「ドローン研究発表」「TAMULOVE PROJECT 2017の体験学習」「ソロプチミスト作文応募」の発表です。
 アクティブリーダープロジェクトでは,交流会で発表した「人」「農業・漁業」「店」について,それぞれの代表者が交流会と同じようにスライドを使って発表し,交流会の感想も話してくれました。
 デュアル実習については,コースの生徒たち全員が一人ずつ,前期実習で学んだことや大切だと思ったこと,これから頑張りたいことなどを発表しました。2月に行われるデュアル実習成果発表会に繋がる発表でした。

アクティブリーダーの発表 デュアル実習の発表 デュアル実習の発表

 ドローン研究発表では,特別講座に参加している生徒たちが,今までの研究や活動をスライドや空撮映像などで紹介してくれました。
 TAMULOVE PROJECT 2017の体験学習発表では,先日体験した6講座(郷土料理・つるし雛・スコップ三味線・ヒマワリ染め・消防団活動・農業体験)の内容を紹介してくれました。「先生方が元気があり負けられないと思った」「こういう機会を通して町の方々と交流ができとてもよかった」などの感想も述べ,どの班もお世話になった「町の先生」方に感謝の気持ちを話していました。
 ソロプチミスト作文の発表は3名。将来の自分の目標を書いた作文です。3人とも具体的な目標を持ち,その目標を持つようになった理由なども述べ,素晴らしい内容の作文でした。

ドローンの研究発表 TAMULOVE PROJECT 2017 ソロプチミスト作文発表

 発表者数は延べ50人以上,内容も盛りだくさんでした。しかし,今日の発表会は今まで見えなかった仲間の頑張りを知ることができた貴重な時間だったと思います。互いの頑張りを認め合い,2学年が目標としている「学年1クラス」をぜひ実現して下さい。
 また,多くの方々の御協力でこれほど多くの体験をさせていただいていることに,心より感謝申し上げます。

田村市の未来は船引高校生の手で!!

真剣に話を聞く1年生 11月17日(金)は,1年生の総合的な学習の時間に,「田村市復興応援隊との合同企画」を行いました。来校していただいたのは,復興応援隊隊長の藤本さんと隊員の山城さん。いつも本当にありがとうございます。
 1年生が復興応援隊の方々と直接お会いするのは今回が初めてです。ということで今回の内容は「復興応援隊の活動紹介」。藤本さんと山城さんの楽しい他己紹介と,緊張を和らげるために,フランス語の「アン(1),ドュ(2),トロワ(3)」の掛け声とともに,ギネス記録にチャレンジすべく,全員での3回ジャンプからスタートしました。
 田村市復興応援隊は,震災後の2013年7月から活動を開始しました。隊員の皆さんに求められた要望は,当初は避難者の話し相手や作業補助の相談応じることなどでした。その後,身の回りや困り事の相談に応じたり,地域行事の人手不足の相談に応じるようになり,今では地域活性化の取り組み相談へとその活動内容は変化しています。
 このような活動を行っている応援隊の方々に,本校では「TAMULOVE PROJECT」や「アクティブリーダープロジェクト」などに地域で活躍されている方々を紹介していただき,お膳立てまでしていただいています。
 しかし,復興応援隊の活動に対する総務省からの支援は平成32年までで,その後は地域の人たちが自力で頑張らなければなりません。そのためには,船引高校生のような若い力に,この活動を引き継いでほしい,というお話でした。
 まさに田村市の未来は船引高校生に託されているのです。2年生や3年生がお世話になった「TAMULOVE PROJECT」,来年は1年生がそういう自覚をもって意欲的に取り組んでください。「地域の未来はそこに住んでいる人が創る」のです。

みんなでジャンプ!! 復興応援隊の組織の説明 復興応援隊の活動の変遷

具体的な活動紹介 真剣に話を聞く1年生 田村市のこれからの課題