ドローン特別講座日誌
「プログラミング&AI検出」成果発表
こんにちは。ドローン科学探究部です。
1月13日に、ドローン特別講座の成果発表を行いました。
慶應義塾大学の先生方に来校いただき、今年度ドローン部で学んだ技術を披露しました。
まず、ドローンの「プログラミング」飛行です。生徒は班ごとにプログラミングをして、指定されたコースを飛行させます。
経路の間隔を見ながら、Pythonのサンプルコードを何度も調整します。機体ごとの特性もあり苦労しましたが、目標となる椅子に見事着陸できると、拍手があがりました。
次に、校庭に出て「車のAI検出」の披露です。
ドローンで撮影した画像をAIが判別し、「船引高校教員の車両」を検出します。先生方の車のデータは事前に生徒が集め、作成したものです。
ドローンを飛ばし、「船引高校の教員の車両」のみが検出される様子が確認できました。
今回作成したAI検出モデルについて、大学の先生からもお褒めの言葉をいただき、生徒たちの自信にもなったと思います。
(代表生徒がドローンを飛ばす→モニターで確認)
(船高の車両のAI検出の様子)
活動のなかで「不審者をAIで検知→ドローンで追いかけるようにプログラミングすれば、防犯対策に使えそう!」という話もあがり、探究意欲の向上が感じられました。
3年生は、今回の特別講座が最終回。
昨年度の「3D模型の作成」や「プログラミング」・「AI検出」など、ドローンをどのように活用するか?を考えた3年間でした。進路先でも、様々なことに挑戦する姿勢を忘れずに頑張ってほしいと思います。
ドローン特別講座では、慶應義塾大学の先生方、田村市職員をはじめ、たくさんの方々にご指導・ご協力をいただき、感謝しています。本当にありがとうございました!
<生徒の声>
・Pythonでドローンを動かす事はできたが、自分の班は椅子の上に乗らなかったのが残念だが、他の班が成功したので良かった。ドローンでの物体検出もうまく作動していたので、夏からの成果が発表できて良かったです。
・プログラミングは初歩的な部分を教えてもらいましたが、自分でもさらにプログラミングの知識を深めたいと思う。
・物体検出はテレビでは見かけたことがあったが、自分でもシステムを作れるのだと感じた。これからの時代で絶対必要になるので、しっかりと自分の知識にして、人生に生かしていくべきだと思った。
船高車を検出!防犯への活用
現在ドローン科学探究部では、ドローン特別講座で「AIによる物体検出」を学習しています。慶應義塾大学の先生にご指導いただき、ドローンの映像からAIに学習させた対象物を識別する独自学習モデルの作成に挑戦しました。
テーマは「船高関係車を検出する防犯ドローン」。対象物を“船高の先生の車”に設定し、駐車場内のドローン映像から学校関係者の車かどうかを判別します。
AIに学習させる「車の写真」が必要なため、先生方の車を360°様々な角度で撮影、約1300枚の写真データが集まりました。
大量の写真をリサイズ→一枚一枚アノテーション(物体を判別するために、物体を四角に囲む作業)をコツコツと行う…。これらを学習させ、オリジナルの検出モデルが完成!
12月2日の特別講座では、駐車場でドローンを飛ばしてみて、どのように検出ができるのか実験しました。(写真はリアルタイム検出の映像を切り取ったもの)
船高車両(学習済みの車)がピンク色で「F.H.S.>Entry Authorized Car」(船高入場許可車)と出ます。撮り方によって、一瞬検出が外れることもありますが、船高車以外と比較すると検出に違いがあり、確かに船高車を判別しています。
冬休み中、ドローンを飛ばしながら、色々な物体検出のチェックをしました。やってみると、「もう少し上からの学習データが必要かもしれない」「全く同じ車種の判別は難しい」等、物体検出の仕組みにさらに興味が湧きました。
この仕組みと、ドローン動作のプログラミングをかけ合わせて、駐車場の防犯対策に活用できそうです。
(校門付近)
(PCでドローンの映像を確認中)
(プログラミングでドローンを操縦)
次回は、今年度の最後の講座です。これまでの学習(プログラミング&AI検出)をまとめましょう。
空からAI物体検出!
こんにちは。ドローン科学探究部です。
11月11日(土)ドローン特別講座を実施しました。
前回から引き続き、慶應義塾大学の平田先生に講義をいただきました。
今回は皆でグラウンドに出て、代表者がドローンを飛ばします。
ドローン映像から、AIでリアルタイムに物体検出される様子を確認しました。
人なら「person」、車なら「car」…というように、検出精度%とともに表示されます。(時々、人なのにdogになったり、誤検出も興味深い・・・)
生徒は、物体検出の映像をGoogle Meetで画面共有し、それぞれのタブレット上で確認。グラウンドに出て自ら検出対象として動き回る等、自分たちが検出される様子も面白かったです。
ドローン部では、ドローン映像から AI で物体検出をするための独自学習モデルを作成中です。船高の先生の車の写真データをAIに学習させ、ドローン映像から学校関係者の車を検出できるかを確かめます!
現在、車の撮影&アノテーション作業を行い、約1300枚のデータができました。今回平田先生に見ていただいて、AIに学習させる段階に入ります。今後が楽しみです。
<生徒の声>
・人が体勢を少しでも変えることで、違う物と認識されたりして面白かった。
・実際に画面共有した映像を見たことで、AIの精度や遅延を実感できた。また、ドローンとPCを接続する仕組みも学ぶことができた。
・次は、先生たちの車をドローンで検出することができるのか試すのが楽しみです。
AI×ドローン
こんにちは。ドローン科学探究部です。
9/18(月)のドローン特別講座についてご報告いたします。
慶應義塾大学より平田知義研究員に来校いただき、「AI×ドローン」をテーマに講義・実演を行いました。
「AI× ドローン」とは、一般的なドローンの映像をコンピュータに取り込んで AI 画像処理を行うことです。AI とドローンを組み合わせて様々な課題を解決する活用方法になります。
講義では、AI(人工知能)の仕組みや、AI 物体検出アルゴリズム YOLO、その実用例について説明をいただきました。写真データを数百枚取り込み、AIに学習させることで、撮影した映像から対象の物体を検出することができます。
体育館では実際にドローン(Tello)を飛ばし、人やネクタイ、携帯電話、タブレットPCなど…物体がリアルタイムで検出されるのを確認できました。
検出した物体の精度はパーセンテージで表されるので、首に巻いたタオルがネクタイとして検出されたり、ピアノが机として検出されることもあり、物体検出の仕組みに生徒たちは興味深々でした。
これからドローン部で、平田先生から提示された「オリジナル AI 物体検出モデル × ドローン実装」に向けて取り組みます。ドローンで撮影し、どんな物体を検出したいかを考え、AI物体検出モデルを作成する予定です。
検出したい物体について、皆でアイディアを出し合いテーマを決めていきましょう。
<生徒の感想>
・AIによる分別は実は意外と身の回りのものに使われていて、学習させるほど精度が上がることが分かった。
・プログラムを組めば数多く識別することが出来ると思う。ドローン技術をもっと幅広く、パトロールや警備、未開拓地の探索などもできるのではないかと思った。
・Alによる物の識別がとても面白い。ネクタイをつけていなくても判断したこともあったので、もっと画像を読み込ませればよいのかなと思った。
プログラミングでドローンを操作しよう!
こんにちは。ドローン科学探究部です。
7/29(土)のドローン特別講座についてご報告します。
前回の講座に引き続き「ドローン×プログラミング」の準備・実践です。
慶應義塾大学 SFC研究所 片寄里菜先生から、Pythonの開発環境構築の仕方、簡単なコードの説明をいただきました。
PC操作に苦戦する生徒もいましたが、先生方が丁寧に教えていただき、簡単な計算や文字列の表示等を体験できました。実際に自分のタブレットでプログラムを実行してみて、プログラミングのイメージが掴めたと思います。
Tello(小型ドローン)を動かすサンプルコードを確認した後、体育館でチームに分かれ、ミッションに取り組みました。チームで相談しながら、決められた地点までプログラミングでドローンを操作します。
接続の不具合もあり、試行錯誤しましたが、どの班もおおよそ計画通りの離着陸ができました。
参加した生徒の声を紹介します。
「x,yなどの座標を活用すると斜めに飛行ができ、最短距離で飛行ができることがわかった。」
「人間ではどうしてもできない同じ動作の繰り返しや複雑な動作の際に、こういったプログラミングを活用していくのも一つの方法ではないかと思った。」
「不具合で飛ばないことが多々あったが、その原因を考えるのも勉強になってよかった。」
基本的なTelloの動作プログラムを実践してみましたが、OpenCVを活用した物体検出についても興味があります。
まだまだ奥が深いので、今回のサンプルコードを活用して、学校の部活でも勉強していきたいと思います!
「プログラミング×AI×ドローン」で物体検出!
こんにちは。ドローン科学探究部です。
1年生5名を新たに迎え、総勢23名で活動しています。
今年も船引高校でドローン特別講座が始まりました。
今年のテーマは「プログラミング×AI×ドローン」です!
プログラミングによるドローンの操作、AIでの画像認識を学びます。
6月16日(金)に慶應義塾大学から、古谷知之教授、片寄里菜研究員、平田知義研究員に来校いただき、「プログラミング×AI×ドローン」を活用し、田村市に役立つ技術を学んでほしいとご挨拶いただきました。
はじめに、プログラミングの説明を聞きました。
プログラミングはPython(パイソン)を学びます。
プログラミングは初めての生徒が多く、ドキドキ・・・。動かすためのコードも見せてもらいました。
AIでの画像認識の仕組みをお話いただきました。
AIに人物やモノを学習させ、カメラの映像から物体を検出することができます。
写真のピンク色は「person(人)」、オレンジ色は「chair(椅子)」黄緑は「tie(ネクタイ)」というように、AIが判別した結果がリアルタイムで分かります。生徒のネクタイもしっかり検出されているのは驚きです。
班ごとにサンプルプログラムを使って、Telloを操作してみました。
上昇、下降、左右移動の数値を変えて、実験です。
生徒からは、
「プログラミングや物体検出アプリなど、今まで学んできたこととはまた違った視点で、ドローンの活用方法を学ぶことができた。今後の講座にもしっかり参加して、新たな知識を増やしていきたい。」
「プログラミングと聞いて最初は難しそうだと思っていたが、実際にTelloで教えていただいた時にイメージがつかめて、楽しかった。」
等の感想があり、初めてのことに難しさを感じつつも興味深々に参加していました。
これから1年を通して、
プログラミング、AI物体検出について詳しく学習していくことになります。
少しずつ自分たちのできることを増やしていきましょう。
鳥獣被害を知り地域を考える
こんにちは。ドローン科学探究部です。
1月のドローン特別講座についてご報告します。
今回のテーマは鳥獣被害対策でした。
まず、NPO 法人くらスタ理事長 佐原様より、
地域の目線から「猪」についてお話しいただきました。
猪の生態、狩猟のハードルの高さ、猪肉の利用価値などから、
「売れない(食えない)、追えない(担い手不足)、止まらない(繁殖力)」
という現状があり、個体数がどんどん増えているそうです。
このままでは農地が荒らされ収穫が出来なくなってしまう…大きな課題です。
この猪に対して、現在どんな手段があるのでしょうか。
AI 解析・検出を用いた生体調査、ICTを駆使した熊本県のハンターの紹介がありました。
写真は鹿のリアルタイム映像です。
温度が残るので、動物がいた形跡も掴むことができますね。
猪の捕獲状況・出現場所から罠の位置を考えるシステムなど、
これまで人の経験ありきだった所も、最新技術で補えるようになってきているようです。
最後に、皆で鳥獣被害対策にドローンを使ってできることを考えました。
今年度最後の講座でしたが、はじめの頃より臆さずにアイディアを出せるようになったと思います。慶應義塾大学の先生をはじめ、多くの先生方から講義をいただき、大変感謝しております。
1年を通して、ドローンの様々な可能性や課題解決の思考を学びました。
これからも「どうやったらできるか」考え、皆で知恵を絞って、色々なことに挑戦していきましょう。
田村市役所3Dモデルの寄贈
こんにちは。ドローン科学探究部です。
1月6日(金)に田村市役所へ3Dモデルを寄贈しました。
ドローンの自動航行で撮影した写真(200枚くらい)を元に3Dデータを作成、3Dプリンターで出力をしたものになります。
文化祭で展示したものより、丁寧に着色して頑張りました。
着色前
着色後
慶應義塾大学の先生方と一緒に、田村市長へ成果報告をしました。ドローンの様々な利活用や課題解決の方策を考えること等、生徒たちにとって新たな学びや発見が得られたと思います。
(3Dプリンターを使って試行錯誤したことを熱弁している人もいました。)
今回のモデルが建物のデジタルアーカイブにもなり、3年生にとっては最後の成果として形に残すことができました。
田村市役所、慶應義塾大学の先生方にはこのような機会をいただき感謝しております。ありがとうございました!
行方不明者をドローンで探す
こんにちは。ドローン科学探究部です。
12/10(土)のドローン特別講座の様子をご報告します。
前半は物流ドローンについての講義をいただきました。
これまで人や走っている車がいる上空は飛べませんでしたが、
12月航空法の規制緩和により、一定の条件のもとで飛ばせるようになりました。空の道を活用したドローン配送で今後の暮らしも便利になりそうです。
買い物が困難な離島や山岳地帯での配送の様子を見せてもらいました。
登山で7時間かかっているところ、15分に短縮できるのは驚きです。
ドローン物流を仕事にして儲けたい!という声もありましたが、
現在の性能や人の配置を考えると、コストがかかり、やればやるほど赤字に…。
物流だけなく、災害時に使用する防災ドローンも同じ空の道の使い方として、共有して進めることが大切ですね。
後半は、サーマルカメラを搭載したドローンについてです。
圃場の温度管理等、農業にも活用されています。
体育館を真っ暗にして体験してみました。
床に手を置いてから離しても、床には手の温度が残っていました。
短時間であれば、人のいた痕跡も温度で分かることは驚きです。
人の影もカメラに映る等、色々な発見がありました。
最後は、行方不明者の捜索方法を皆でブレインストーミング。
暗闇での体験をしたことで、どうやったら人を探せるのか課題意識を持って考えることができました。
ドローンで新しい農業の形
こんにちは。ドローン科学探究部です。
10/15(土)のドローン特別講座について報告です。
今回は「ドローンで農業が変わる?カッコ良い農業の形を目指す!」
ドローンと農業への活用について講義をいただきました。
マルチスペクトルカメラ(赤外線、近赤外線、紫外線など)を搭載したドローンで撮影し、圃場の状態把握が可能です。写真のように、色で植物の生育状況を観察できます。
実際にドローンを飛ばして、校庭の芝生の光合成の活性化も観察できました。(見た目は同じ芝生でも違いがあるらしい…)
最後に皆で、ドローンを使った農業の効率化や儲かる農業の方法を考えました。自宅で農業をやっている生徒も多く、とても活発なブレストになりました。
「美味しさを可視化する」「ブランド作物の飼育状況を再現する」など、
現場での作業負担の軽減だけでなく、農作物の安定した品質を守ることにもつながりますね。
また、午前中には自動航行で市役所の撮影も実施しました。
撮影したデータを元に、3Dモデルを作成する予定です。
ぜひ、文化祭でご覧になってください。
〒963-4398
福島県田村市船引町船引
字石崎15番地の3
TEL 0247-82-1511
FAX 0247-82-5233
E-mail:
funehiki-h□fcs.ed.jp
(□には@が入ります)
アクセスしてください。
〇 令和8年4月に船引高等学校と
小野高等学校は統合する予定です。
〇 定員 総合学科 160名
(4学級)
〇 場所 船引高等学校校舎
〇 校舎方式
〇 令和6年度に船引高等学校、
小野高等学校に入学する生徒は、
統合高校として卒業することになります。
※ 詳しくは、福島県教育委員会の
HPへ https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/kaikakukondankouki.html
● グリーンパーク都路
下記URLをクリックして動画をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=PLyzS0FL3g4&t=3s